ホムラの足に掴まりながら帰りの空。
抜けるような空、一面の青、眼下は砂漠に変わって緑。
「……安心しているのか?」
「ええ、まぁ」
少しずつ前に進んでいた、だから……。
でも、何をもって完治と言うのだろう。
治療する側から見れば、日常生活への支障が消えた時。
でも、患者の側からは? 僅かに影がちらついたら?
「命のやりとりの場に、舞い戻ったとも言う」
「……貴方なら、そのまま気絶させて置き去りぐらい簡単だったでしょうに」
「お前の心証を聞いている。万一があって、悔やまずにいられるか?」
「解りません……ただ、あのままベッドの上よりは……」
誰かを憎んだまま、何も出来ない状態にいるよりは、遙かに。
「戦って果てたなら、諦められると?」
「もし俺に何かあったら、最期まで戦い抜いたと知らせてください」
「あのなぁ……」
「願わくは、その魂は永久に光の中に在らんことを」
「そりゃ弔いの台詞だぞ」
「はい?」
自分に出来る事をしたいと言って旅に出る王子様のお話。
ひょんな事から自分の命を守ったお守りを、元の持ち場所に返しに行く。
「旅の終わり、龍に聞かせた冒険譚への賛辞だった」
充実した、起伏に富んだ生が続くようにとの祝福の言葉だった。
――――『異変』――――
俺が知っている話は食物連鎖を交えた命の流通の話。
狩人、ケルビ、花、竜(多分レウス)、アプトノス、メラルー、古い祠と訪ねていく。
最後の祠は両親が子宝を願った場所で、けれど偉大な龍にお守りは何の意味も無かった。
山奥で老いて動けなくなっていた龍は王子の命を所望する。
色んな人に色んなモノを貰って生きてきたと語る。
もう貴方に貰ったままの命で無いと、代わりに捧げたのは冒険譚。
そして寂しくないようにと積み上げた縁をたぐり寄せて王子は里を作った。
「王子は皆の恩返しの為に良き王になる事を誓い、龍はその賑わいの中で眠りにつきましたとさ」
「私のは警邏、乞食、娼婦、元兵士、奴隷、メラルー、巫女と続くな」
筆頭が語ったのは暴力の連鎖。
呪われたお守りを元の場所に返しに行く物語。
名誉の為に龍の子の目と命を奪った王は子に殺される呪いをかけられる。
もっとも、それで実子を皆殺しにするような男が善政を敷くはずも無し。
「んで、王子は反乱を決意するんだがソイツも王が邪教徒と決めつけた巫女に無法を働いて出来た子と」
「何それエグい」
「当人もそう思ったから、最後は親及び戦死者を龍と一緒に弔って墓守になる」
「あ、なんか寂しい」
「いや、やはり知人友人集まったらしくて。最後の挿絵に安堵したものだよ」
人の因果が絡み合っていそうな話の穏やかな最後はけれど……。
「発刊当時、王子の横にいチャチャブーの格好の男が大顰蹙買ったらしいが」
「……は?」
チャチャブーって事は、カボチャのかぶり物に葉っぱの……。
「鎮魂祭だったのか、皆浮かれてはいたがな」
「いやいやいやいや流石にそれは作者ウケ狙いすぎだろ」
多分大本の話があってそれの派生なんだろうな。
「グー……」
とか考えてたらホムラがひねた声出してホバリング。
確かに足下でついてけない話出されても、だな。
「丁度、迎えも来たようだ」
抜けるような空、一面の青に一点の緑。
リオレイアのシェリー、その足のベルトに掴まっているイリスさん。
もう片方の足に垂れ下がるベルトを確認出来る距離になるのにそう時間はかからず……。
「ディフィーグ、お前はこのまま戻れ?」
「はい?」
一瞬だった。筆頭がベルトを離し、ホムラの足を蹴ってその身を宙に翻す。
シェリーの足から垂れ下がるベルトを掴んで、するりとその足下へ上る。
「くれぐれも、寄り道はするなよ」
「知らぬ者に声をかけられても付いていかないよう」
「あ、はい……」
「それと、コイツをラウルに渡しておくよう。直に、必ずだ」
そういわれて投げて寄越された隼の足輪をポーチの中に。
何処の曲芸師だとか、子供扱いかとか言う間も無く、青の中に消えて……。
ホムラの足に掴まりながら帰りの空。
抜けるような空、一面の青、あっという間に二人きり。
眼下の森が余計空を寂しくさせる。
「……行こうか」
「グっ」
ホムラの足に掴まりながら帰りの空。
抜けるような空、一面の青、街まであと数分。
御伽話的にはそろそろ次の登場人物の出所かなと思った頃。
ソレに気付いたのは、ホムラの方が先だった。
抜けるような空、一面の青、その中に一点、青だけど、違う青。
寒冷期間近の空より、ソレは少し濃い色をしていた。
「でけぇ……」
視認出来る距離に来てようやく、俺は体が強張るのを感じる。
力強い羽ばたきに支えられた青い四肢、獅子。たなびく青い鬣。
距離感が狂うほどの体躯を誇るナナ・テスカトリが街を見下ろしていた。
横目で、ちらとこちらを見やりながら。
その視野に収まるだろう場所に、街に通じる飛竜用の通用口がある。
立派な翼にだらりと下がる四肢はユーモラスだけど、俺たちはと言えば……。
「ホムラぁ……どーしよかー……?」
「ぐー」
絶賛諦めモード中。
頬の火傷がひきつるのを感じる、あの時のアイツとは格が違うと肌で解る。
まだ視界の向こうに見える程度で、ただ、こっちに気付かれているだけで。
だからこそ解る、アレが街に降りればどんな惨事が起こるか。
俺たちに気付いていながら、敵意は無い。
人を知り抜いているのか、それとも全く知らないか……。
どちらにせよ、降りた龍を最初に迎えるのはボウガンかバリスタの洗礼。
反撃に出れば、戦闘街を軽々焼いて居住区などすぐでなはいかと。
「ホムラ、行って」
だから気持ち後ずさるようなホバリングをしていたホムラに、前に出るよう促した。
「大丈夫、早さならお前が勝る」
その代わり、ゆっくり忍び寄るような飛び方は苦手っぽいけど。
ソイツも、俺達の接近に気付いて完全にこっちを向いた。
テオと違ってナナは縄張りから積極的に出てこない。
男勝りの女傑って可能性も無くはなかったけど。
「……こんにち、は?」
敵意はない……ただ、威厳? 威圧?
どちらにせよ、街に降りてきたら大騒ぎになる。
引き付けて逃げて、撒くぐらいなら出来ると思った。
と言っても……この綺麗な毛並みにペイント着けたら怒るだろうなぁ……。
敵意が無いのを良いことに次の言葉を紡いだのは、そんな理由から。
「空腹? それとも……」
ダメだ、旦那の仇討ちですかとか怖くて聞けない。
けれど、口をつぐんだ俺をどう見たのかソイツは……。
……ふるふる。
首を横に振った。
横に振って、俺の次の言葉を待つように、じー……っと。
いや、多分「違う」の意思表示だと思うけどその前にだ。
「……解る、のか?」
今度は首を傾げる。明らかに反応している様子で……。
「少し?」
こくん。
頷いた。長生きしてりゃ覚える奴もでるって事か?
それとも、言葉を覚えるほど人と接してきたから無警戒なのか?
ここで閃光玉の一つも使えばそれなりの傷は負うだろうに。
「あそこに用があるのか?」
こくん。
それで直行しないって事は悪くて返り討ち、良くて痛み分けって事を解ってるな。
それは人間側も同じで、より深刻か……その後の報復も考慮してる?
「行かなきゃいけない用?」
首を傾げる。
少しずつ聞いて行くしか無いな……て、俺が知らない龍に声かけちまってる?
ま、放置するわけにも行かないけど……。
とりあえず危険を犯してまで街に降りる事は無いと。
「誰かを待ってる?」
こくこくこく。
お、感度良好。待ち人は確定と。
「来るって約束してる?」
ふるふる。
となると勝手に待ってるだけか……。
「待つのは空でないと駄目?」
しばし街を見下ろしながら考え……こくこく頷く。
空からって事は定期的に動く人間じゃあまずないな。
「それは人間かネコかい?」
ふるふる。
となると限られてくるな。ホムラを指差して聞く。
「コイツみたいな飛竜か?」
ふるふる。
「気球って解る? 丸い物が火の力で浮いてる人間の乗り物」
片手で何とか丸いものの下の籠まで示してみる。
頷いてすぐ首を横に振る。知ってるけどそれは違うって事か。
「ウ〜……」
どうも的外れが過ぎたらしく、暫く上に視線を泳がせるソイツ。
良かった。これで拉致があかないとか判断されたら俺は間違いなくコゲ肉。
「がうっ」
お、右前足で自分を指さして、両前足で丸を作って……作って……。
あー、うん。気球のつもりの丸を小さい物と応用したのは凄い。凄いよ。
ただ……。
「……お子さんが、あそこで迷子ですか?」
大きく頷きやがったよコンチクショウ。
この事態に突っ込めば良いのか焦らない母親に突っ込めばいいのか……。
いや、焦って街に突撃されても困る。
被害は甚大になるだろうし迷子のお子様の無事だって保証できなくなる。
いや、そもそもコイツの子供って事は……。
「お子さん……火ぃ吐けたりします?」
こくん。
「かちっ、どーんと行くアレは……」
首をかしげて、横に振ってくれたから一安心。
と言うかなんでこんなに落ち着いてるんだ本当に……いや、まさか……。
「火の手上がった所に行けばすぐとか……思ってません?」
「ガウッ」
今……ギクッつったろ。
ここまで来て思い出すのが渡された鳥の足輪……つまりはお使い。
胸を張って探してやると言ってやれない自分が切ない。
「その子、落としたの?」
ふるふる。
そりゃそんな距離いたら大騒ぎだよな。
そうなると……と考えている俺達にナナさんが示したのは俺達が使おうとしてた通用口。
奥まで行ったとしたら人間用のドア潜れるサイズって事か……。
「体は、青い?」
こくん。女の子か。
「飛べますか?」
少し悩んで、こくん。あまり上手では無いと言う事か。
「……くぅーう?」
何も知らなければ甘えたような、でも今は気遣いの声に聞こえる。
矢継ぎ早に質問を浴びせる俺に、不安を感じたのかな。
「既に他から頼み事をされてます。信頼できる人にも協力を頼んでみようと思います。動けるときは俺も探します」
少し悩んで、頷いてくれた。
人っつーか、浮かんできたのはネコばかりなんだけど、サイズ的には適任か……。
あー……何なんだこの、困ってる人置き去りするような罪悪感。
納得してくれるのか、無下に扱えば大惨事。
どうしようか悩み悩んでて……ん?何か顔に生暖かい空気が……。
「ぐるるる」
「……!?」
ナナの顔が真っ正面ーっ!?
いや、いやいや待て待てこの至近距離って……。
ばっさ、ばっさ、ばっさ……。
しっかりホムラに羽ばたき合わせてやがる……。
やばい、不味い。この距離で迂闊な事をすれば……。
脳裏に頬と腕を焼いた炎の熱さが浮かぶ。
離脱より爪が届く方が早いんじゃなかろうか。
下手に焦って翼同士ぶつかったりしたら……コイツらはともかく俺が死ぬ。
……「彼女」よりも、人間側への言い訳を考えた方が……。
べろりんちょっ
「うぶっ!?」
嘗められた。それはもうべっちょりと。
見てみると、ナナの舌先がちょっと肌色ぽい。
肉を削ぐためのザラザラ部分もしっかり見えたが、そこでやられたら多分痛い。
右頬をに振れると、案の定化粧が落ちていた。
露わになった火傷を確認する俺に再びナナが顔を突き出して……。
ぺるっ
また嘗められた。
コイツにとっては先っちょでも人間の顔には十分だった。
ナナゆっくり俺から離れて、ホムラの鼻先も一嘗め。
……何となーく、ホムラの顔がひきつってた気がする。
そしてそのまま、俺からも街からも少し離れて……見張るには十分だけど、遠い。
行って良いって……事?
「最後にもうちょっと」
「ガル?」
「その子は、人を見たら逃げると思う?」
解りやすいよう、大きく頷いてくれた。
飛べるなら追い詰められてドカンも人間の子供相手にはまず無い。
「ありがとー!」
大人が追いかけるなら、もう少し対策をしてくるだろうか……。
その時はナイツの……いや、不謹慎か。
高度を下げ街の真下、崖から突き出た岩棚へ。
ナナさんが見てたけど……今更か。
待っていたのはクックのピーキー(♀)の背中に乗ったミケ姉さん。
降りて見れば右翼の下に呆け顔で俺を見るミハイル。
左翼の下にギルドナイト装備着たアメショのカッツェ婆さん。
「ただいま、みんな揃ってどうした?」
まあ、原因は予想がつくけど……まだこっち見てるし。
「ディしゃま、随分と長いお喋りでしたニャア」
「いや、振り切って行くわけにも……」
実際ホムラはビビってた訳で……。
「で、あの方はニャんと?」
「はい?」
カッツェ婆さんはともかく、ミハイルも、ミケ姉も、ピーキーもこっちをじっと……。
「言葉を交わす余地があったのでしょう? ましゃか、本当に世間話に興じて……」
「いやいやいやいやっ、ただ予想外に理解が早くて……」
あんな大物と長々いたらこっちの気が持たないって。
「この年になると、大抵の事には驚きませんニャ。で、ニャんと?」
……まぁ、手こずるより余程良いか。
伝えの他のは彼女が人語を解する事、少しとは言わなかった。
恐らく人間社会の固有名詞を混ぜなければ大丈夫だろ。
子供を探していること、飛び込めば互いが無事で住まないと知っている事。
子供が通用口を使えるサイズの女の子と言うこと。
「カッツェ達とすれ違わなかったなら尚更だな」
「ふむー育ってから体色が別れるのもおりましゅが……」
「ああ、それなら先に体色聞いたから……」
もう少し情報が欲しいと言うことで、聞きに行くのはミケ姉さん。
ピーキーがウゴゴゴゴ……とかグゲゲゲゲ……とか泣いてんだが……。
見上げたらナナさんが手ぇ振ってた。大丈夫そうだけどからかったりしないよな?
「さ、後の事は歩きながらでも」
「ああ……ミハイル、行くぞ?」
「あ、ハイニャッ!」
……カンテラを片手に暗い通路を進む。
前にはこっち振り返りながら急かすホムラ。
お前ならここ飛べそうだと思うんだが……。
「ラウル君でしたら集会所の控室でお昼寝でしたニャ。ニャんでしたらアテクシが代わりに……」
「いや、直にって言われてるんで」
この会話を最後に沈黙が数分。
光源と言えばカンテラと、先行するホムラがたまに吐く火の粉と……。
「なぁミハイル、さっきからどうした?」
後ろを歩くミハイルの目が僅かに返す翠の光。
「あ、いえ、その……」
「ん?」
なんか挙動不審だな。
「まるで、ご幼少の頃お聞かせした寝物語のようですニャアと……」
「相手がケルビなら良かったんだけどな」
「いえいえ、山の女神の下りがある話もありましてニャ」
「……は?」
「生け贄と引き替えに暖をくれた女神様、子が出来て子育ての労を知る。所がその暖に頼っていた人間大わら……」
と、ミハイルが調子に乗りだした所で……。
「がぁーおっ」
ホムラがこっち向いて一吼え。
完全に振り向いてるから足を止めて待ってたな。
「はは……わかんない話すんなってさ。今度図書館行ってみるよ」
「ハイですニャ」
集会所の裏口、カウンター裏にあるスタッフ専用エリア。
そこに踏み込んで最初に感じたのは、違和感だった。
通路に人がまばらなのはいつものこと。静かなのもいつもの事。
ただ何となく奥の方で、静かにざわついているような?
……後にしよう。
「控え室って、何番のだ……」
ラウルが昼寝する部屋なんて決まってると思えないから……。
人にあったら、聞けばいいかと楽観してたんだ。
最初に開けた部屋のベッドに、先輩がどっかりと座ってなきゃな……。
「……一人か?」
「あ、ああ……」
そこでラウルも寝てたからいいんだけどさ。
「ね、ディは一番目から律儀に調べむぎゅっ」
起き上がるかどうかでベッドに沈められてる。何やってんだか。
番号の聞き忘れと咎められる事は無さそうだからいいけど……。
「はいディ、何かおじさんから言われてない?」
「あ、これ見せるようにって」
「さんきゅー」
渡してしまうとさっさと奥の、あのざわつきの方へ行ってしまった。
入り口でぼーっと突っ立ってる俺と、ベッドにどかっと座り込んだ先輩。
お互い二秒ぐらいだんまりしてて……。
「何かあったの?」
「さぁな、何か動いてはいるが、俺達は蚊帳の外だ」
機密の一つや二つはあるんだろうけど、それにしちゃ水面に出てるな。
何かが急に出てきたとかそんなだろうか。
「もっとも、シェンガオレンが出たから俺達は迎撃が先だ」
「ハンターには?」
ナイツの任務は対人戦。素材の需要もあって任せるはずだけど。
「別の道に灰老山龍も確認されたからそっちにも裂いている、加えて、互いの迂回を困難にする位置にな」
「時間をずらして迂回芸当は無理だから、良くて片方、悪くて両方狩れってか」
……準備をしながら人間って、勝手だなあと思った。
弱肉強食なんて互いに勝手なもんかもしれないけど。
脳裏をちらりとナナさんが過ぎり、あの御伽話が過ぎる。
言葉を交わせたらと思うのは、言葉で群れを治めて来た人の性かなと。
「5、6年前にも似たような事はあったがな」
「その時は?」
「何か知らんうちに先代筆頭が下半身不随になって帰ってきたのと……」
それ、ものすげーやばくねぇか……その上まだ何か?
「迎撃戦の時、シェンの上に乗ったガキが二人いてな」
おいおいそりゃ何処の命知らずだって……。
「俺ら!?」
ああ畜生っ、何クツクツ笑ってやがんだ先輩の癖にーっ!
「当時からお前ら姉弟は要注意人物だったからな」
「え、ちょ、何で当時から!?」
「お前を虐めていた連中に、小樽投げたらしいぞ」
「それ確実に殺人未遂じゃねーか何やってんだあのバカ姉貴ーっ!!」
ナイツになって一年と二ヶ月ほどで、俺は初めて人を斬った。
それを境に、対人戦を想定した任務に出される事が増えてきた。
もう普通のハンターには戻れない場所に足を踏み込んだと、勝手に思っていた。
だからその違和感に対してもさして考える事は無く。
その時俺は、ナナさんの事を誰に相談しようかとか呑気に考えていた。
だから俺は気付きもしなかったし、考えもしなかった。
現実の隙間からまろび出た御伽話の欠片が、すぐ側にあったなんて……。